対象集団を一定期間追跡するコホート調査を進めている東北大学メディカル・メガバンク機構など国内6つの研究機関が連携し、収集した情報を相互活用するための包括的な枠組みを構築した。この連携により、36.6万人のゲノムコホートデータを各機関が活用できるようになる。
東北大学メディカル・メガバンク機構によると、東北大学以外で連携に加わるのは、岩手医科大学いわて東北メディカル・メガバンク機構、名古屋大学が事務局を務める日本多施設共同コーホート研究、国立がんセンターが取りまとめる多目的コホート研究、慶應・鶴岡メタボロームコホート研究、愛知県がんセンター病院疫学研究。
世界各国で次世代医療の実現に向け、数十万~数百万人の大規模ゲノム解析を目指すプロジェクトが進んでいるが、国内最大のコホート調査に当たる東北メディカル・メガバンク計画でも参加登録が約15万人しかなく、2013~2016年度に実施したベースライン調査から日が浅いため、罹患情報が十分に登録されているといえない状況だった。
そこで、コホート調査を実施する国内の研究機関が連携し、包括的な共同研究の枠組みを構築することにより、大規模ゲノム解析に該当する登録人数を確保してデータを相互活用することにした。
参考:【東北大学】36.6万人規模の大規模ゲノムコホートを構築 個別化医療・個別化予防の早期実現に向けて国内6研究機関が連携 データの相互利活用により次世代医療の早期実現へ貢献可能