経団連は、経営が悪化している私立大学が早期に撤退できる仕組みを構築するとともに、国立大学の数と規模を適正化するなど、抜本的な大学改革を求める提言をまとめた。中央教育審議会などに提出し、政府の大学改革に反映させる考え。

 提言は18歳人口の減少で大学経営が危機を迎える一方、日本のトップ大学が国際的な順位を落とすなど教育、研究の質低下が指摘されていることを問題視し、護送船団方式の大学行政を見直す時期が来たと現状を認識した。

 そのうえで、既に4割が定員割れを起こしている私立大学に対しては、経営を悪化させている学校が早期に撤退できる仕組みを構築するとともに、学部や学科単位での事業譲渡の容認など学校経営の自由度を高め、経営合理化に向けた対応を取りやすくする必要があると主張している。

 教育、研究力の低下が問題視されている国立大学に対しては、数と規模の適正化が欠かせないとし、1つの国立大学法人が複数の国立大学を傘下に置くことができる法整備の必要性を強調した。

 さらに、国公私立の枠を超えた運営法人の設立や教員の1校専任制の見直しを進めると同時に、政府が大学の再編、統合に向けたグランドデザインを描き、地方の産官学が政府方針に沿った具体策を検討するよう求めている。

 18歳人口の減少で地方の大学や短期大学の解散、募集停止が相次いでいるほか、地方の私立大学を公立化して経営を支援する例も各地で出てきた。18歳人口が2018年から再び、急激な減少に入ることから、地方の国公立大学や大都市圏の私立大学にも危機感が広がっている。

参考:【日本経済団体連合会】今後のわが国の大学改革のあり方に関する提言

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大学ジャーナルオンライン編集部

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