埼玉大学の齊藤正人教授は鉄道総合技術研究所と共同で建物の倒壊方向をコントロールする装置を開発しました。瓦礫が幹線道路を塞ぐことのない都市計画が可能になり、災害に強い街づくりにつながるものと期待されます。

 近年の大地震や豪雨から、自然災害に強い社会を構築することは極めて重要な課題として取り組みが進んでいます。災害時には初動の遅れが深刻な結果をもたらすことから、いかに素早い対応を可能にするかが重要です。そのためにはあらかじめ初動対応を計画しておくことが不可欠でが、想定外の事態が発生すれば計画通りに事が運ばなくなってしまいます。例えば建物が倒壊すれば、その方向次第では物資輸送のための緊急道路が瓦礫によって塞がってしまったり、多くの命が失われてしまいます。今回の研究ではこうした事態を避けるために、建物の倒壊方向を制御する装置を開発しました。もし建物が地震によって倒壊することになっても、その方向をコントロールできれば被害を最小限に抑えることが可能になります。

 地震対策ではいかに倒れにくい建物を設計するかというところに目がいきがちですが、もし倒れたらというところまで予め想定しておくことも非常に重要です。齊藤教授はこのように災害発生時の動作を、建物など設備のレベルからあらかじめ計画しておくことで被害を最小限に抑える街づくりを行うことを目指しています。今後も地震や水害などの災害に対応しやすい都市設計のために必要な道路、標識などを開発していくとしています。

埼玉大学

自他共に誇れる「知の府」として、現代が抱える課題の解決を図る人材を育成する。

1873(明治6)年に埼玉県小学校教員養成のために創設された学校改正局から始まり、現在では5学部、3大学院研究科を有する総合大学として、専門性を軸に幅広い教養を備えた人材の育成に努めるとともに、地球規模での人類的課題や地域社会が抱える現実的課題に応える研究を積[…]

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大学ジャーナルオンライン編集部

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