静岡大学では、情報学部行動情報学科の狩野芳伸研究室のチームが、電子カルテから診断名を推測する国際コンテスト型ワークショップにおいて、首位の成績を獲得したことを発表した。

 現在、人工知能分野の発展が期待される中、文章の自動解析を行う自然言語処理は最も重要な分野の一つで、医療費の増大が国家的な課題となっていることからも、医療分野への応用は大きな需要と社会的意義があると考えられている。

 国際コンテスト型ワークショップ「NTCIR」では、数年にわたり日本語の医療言語情報処理を競い合う「MedNLPタスクシリーズ」を開催し、各国の研究チームがその性能を競い合うことで、よりよいシステムの開発を行うことを目的としている。

 「MedNLPタスクシリーズ」では、これまで、病名や薬品名の抽出といった基本的な技術の開発などのタスクを競い合ってきた。3回目となった今回のタスクは、日本語の模擬電子カルテと、診断名や病名を分類し番号をつけた国際標準コード「ICD-10」を使用し、電子カルテの文章のみから診断名を自動的に国際標準コードから選び出すというシステムを構築し、性能を競い合うというのもの。

 狩野研究室のチームは、このタスクの中で最も厳しい評価基準(SURE 基準)において首位の成績を達成。タスク自体の難しさから、絶対的な性能はまだ高くはないが、今後、自動的な医療診断支援システムの構築を進めていくための第一歩になると考えられている。今回の成果は2016年6月7日から開催されたNTCIR-12カンファレンス(成果発表会)で発表され、論文も公開されている。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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