国立情報学研究所ビッグデータ数理国際研究センターと京都大学農学研究科の共同研究グループは、探索時間が限られている時は、オスとメスで異なる動き方をするのがお互いにとって最も効率的に出会えることを、生物進化を模倣したシミュレーションにより発見した。

 生殖における最も重要なプロセスの一つはオスとメスの出会いであり、これまで動物は性的二型や性フェロモンなど、出会いの効率を上げるために様々な進化を遂げてきた。今回、国立情報学研究所と京都大学の共同グループは、お互いが出会うために必要不可欠な「動き(探索行動)」に注目した。

 同グループは、一方の探索者だけの利益を考えていた先行研究に対し、双方が探索しあい、出会わなければならない状況を想定した理論モデルを構築し、探索効率を計測した。その結果、「制限時間が短い時には、お互いが直線的に動いたペアが最大の出会い効率を得ること」、「制限時間が長い時には、頻繁に方向転換したペアが最大効率を得ること」を明らかにした。

 興味深いことに、制限時間が中間的な場合には、お互いが中間的に同じ動きをするのではなく、「オスは頻繁に方向転換」、「メスは直線的」など、オスとメスが異なる動きをすることにより出会いの効率を最適化できることが分かった。この理論は、あらゆる1対1の遭遇の最適化に応用可能である。

論文情報:【Journal of the Royal Society Interface】Optimizing mating encounters by sexually dimorphic movements

京都大学

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