文部科学省の有識者会議は国立教育大学に対し、学部の統合や入学定員の削減を検討するよう求める報告書案をまとめた。少子化で教員需要が減少するのに対応した措置で、国立大学に規模縮小を求めるのは極めて異例。各大学には2021年度末までに見直し計画をまとめるよう求めている。

 文科省によると、報告書の対象となるのは、北海道教育大学など国立の教員養成単科大学11校、広島大学など教員養成学部を持つ総合大学33校の計44校。報告書案は、「現在の組織や規模で機能強化と効率性を追求することは難しい」とし、地域ごとの教員需要に応じて定員を見直し、他大学との連携を検討するよう求めた。

具体案としては
■採用数が少ない教科の学科を集約する
■複数大学で共同の教育課程を設置する
■他大学と統合する
-などを示している。各大学には、自治体などと協議して地域ごとの将来需要を示したうえ、一定の結論をまとめることを要請している。

 44校の卒業生の6割ほどが教員として就職しているが、公立小中学校の教員採用数は2016年度で約2万3,000人なのに対し、2022年度には少子化で6%減少する見込み。10年後に公立小中学校の教員需要が約1万2,000人に半減するとの予測も示されている。

 国立教育大学、教育学部の統合では、文科省が2001年度にも再編を求める報告書を作成したが、島根大学と鳥取大学の学部統合を除き、自治体間の調整が進まず、実現しなかった。

参考:【文部科学省】国立教員養成大学・学部、大学院、附属学校の改革に関する有識者会議(第10回)配付資料

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大学ジャーナルオンライン編集部

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