東京大学大学院総合文化研究科は、留学・語学教育事業を展開する世界最大級の私立教育機関「イー・エフ・エデュケーション・ファースト(本社スイス)」と、第二言語の習得や第二言語の使用に関係する脳メカニズムを特定するための世界初となる共同プロジェクトを開始することを発表しました。
共同プロジェクトでは、“人間の脳は言語をどのように処理しているのか”、また、“第一言語と比べ第二言語を使う時の脳はどのように働いているのか”、“海外で言語を学ぶのと国内で言語を学ぶのとでは脳の活動にどのような違いがあるのか”などの疑問を明らかにし、言語学習者の間で見られる海外での経験(言語理解や言語表出)が脳に与える影響について調査することを目的としています。
今後、研究では、MRI(核磁気共鳴画像法)の技術を用いて、第二言語の理解ならびに習得中の脳の構造と機能についての研究を行う予定で、「イー・エフ・エデュケーション・ファースト」を通じ、国内外で語学学習に取り組む前と後で学生たちの脳構造を比較し、第二言語を使用している間の脳機能を調べることで、経験の役割について調査します。
今回のプロジェクトについて、東京大学 大学院総合研究科 相関基礎科学系酒井邦嘉教授 は、「言語とは生物学的に脳を通じて自然と生み出される、人間だけの能力の一つです。私たちは、生涯にわたる言語や芸術の習得・経験の基盤となる脳のメカニズムを探求しています。今回、このようなプロジェクトをEFと共に進められることを大変嬉しく思います。」と述べました。
出典:【イー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパン株式会社】留学・語学教育事業のEFと東京大学 – 世界初、「脳科学的」第二言語習得の共同研究を開始