大阪公立大学大学院の畑野 快准教授らの研究グループは、日本の大学生を対象にした追跡調査から、人との関係を作りやすい外向性が高い人は、職場でも自分らしく働けていることを明らかにした。
大学卒業後の1年間は、就職などにより生活のリズムや環境が大きく変わると考えられる。どのような性格の人が自分らしく働くことができていると感じやすく、どのような人が仕事を辞めたいと感じやすいのか、卒業前から就職後までを通して調査した研究は、これまでほとんどなかった。
研究グループは、大学卒業時の性格(神経症傾向、外向性、開放性、協調性、勤勉性)や人生への満足度が、就職後の働きやすさや仕事に対する気持ちにどのようにつながるのかを調べるため、日本の大学生397人を対象に、就職が内定した時期、就職半年後、就職1年後にわたり、性格や人生満足感などについてアンケート調査を行った。
その結果、人と積極的に関われる性格である外向性が高い人や、自分の人生に満足している人は、「自分らしく働けている」と感じやすく、一方で、心配しやすい・不安を感じやすい神経症傾向が高い人は、入社後に「仕事を辞めたい」と感じやすい傾向があった。つまり、働き始めてからの気持ちは、大学卒業時点の性格や人生への満足度の違いと関係している可能性があることが示された。
今回の結果は、教育の中でどのような特性を伸ばすべきか、企業がどのような人を採用すべきか、などの点で重要な示唆を与える。今回はさまざまな業種が含まれていたが、向いている性格は職場や職種によって変わる可能性があり、今後は、性格によって適した仕事について業種ごとに詳細に調査する必要があるとしている。
