九州大学大学院生物資源環境科学府博士3年の山本周平氏、九州大学総合研究博物館の丸山宗利助教、コロンビア大学のJoseph Parker研究員の研究グループは12月9日、約1億年前のミャンマー産琥珀の内部に見つかったハネカクシ科甲虫の化石(新属新種:Mesosymbion compactus)について分析したところ、形態的な特徴から、真社会性昆虫に対する世界最古の社会寄生の例である可能性が示されたと発表した。白亜紀に真社会性昆虫が出現したことはすでにわかっており、今回の発見で、その直後から社会寄生する昆虫が現れた可能性も示唆されたとしている。

 アリやシロアリは生態系において極めて重要な位置を占めているが、その多様化の背景には両分類群における真社会性の進化が大きく関係しているという。真社会性の進化はその社会に寄生(社会寄生)する昆虫の進化をもたらし、世界で100科以上のさまざまな昆虫が、アリやシロアリとの共生関係を進化させている。
 
 ハネカクシ科は世界で6万種以上が知られている大きな甲虫の一群で、その中でもヒゲブトハネカクシ亜科は、中生代から爆発的な多様化を遂げ土壌中から海岸、鳥の巣などさまざまな環境へと適応してきた。同亜科はアリとシロアリという真社会性昆虫の巣へ居候する種が多く、こういった特徴は亜科内で多数回進化しているという。
 
 丸山助教は「主著者の山本周平君は学部1年生のときから私の研究室に出入りし、研究を開始しました。昆虫研究に対する情熱と新知見発表の能力の双方を兼ね備えた稀有な存在です。また、彼は幼少のときから化石にも興味があったそうで、今回の研究は彼の好きなこと両方を扱った研究の真骨頂といえましょう。」とコメントしている。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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