東北大学は、虫明康人名誉教授の研究成果に基づきIEEEマイルストーンの献呈を受けたことを発表した。IEEEマイルストーンは、世界最大の技術者団体、電気電子技術者協会(IEEE=The Institute of Electrical and Electronics Engineers)が電気・電子技術分野における歴史的な偉業をたたえて認定するもの。古くはベンジャミン・フランクリンの業績(避雷針の発明など)や、エジソンの研究所(電話・電球や発電機の発明など)が認定を受けている。東北大学の受賞は今回で2度目。

 受賞のタイトルは「アンテナにおける自己補対の原理と虫明の関係式の発見、1948年」で、同学の虫明康人名誉教授が発表した入力インピーダンスが常に一定となる画期的な特性をもつアンテナの研究によるもの。

 通常よく用いられるアンテナでは、周波数が変化すると入力インピーダンスも変化し、その特性が大きく変化してしまうため、周波数に応じてアンテナを交換する必要がある。これに対し、虫明博士が発見した周波数に無関係に一定のインピーダンスをもつアンテナは超広帯域での使用が可能であり、虫明博士は後に自己補対アンテナと命名した。さらに、このアンテナの原理は様々な構造に応用可能であることがわかり、「自己補対の原理」と呼ばれ、現在では携帯機器のような小さい機器に始まり宇宙からの電波の受信などの大きなアンテナシステムまで多数の実用例がある。入力インピーダンスが周波数によらず一定であることをいう理論は、「虫明の関係式」と呼ばれた。

 自己補対アンテナの原理はブロードバンドの無線テレコミュニケーション分野で大きなイノベーションとなり、電気・電子・情報・通信分野における産業の発展に多大な貢献をしたことが認められた結果といえる。

東北大学

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大学ジャーナルオンライン編集部

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