奈良女子大 生活環境学部の井上裕康教授および中田理恵子講師とメルシャン株式会社が行っている共同研究で、赤ワインに含まれるポリフェノールの一種であるレスベラトロールの動脈硬化の予防効果についてを確認しました。この研究結果は「第88回 日本生化学会大会・第38回日本分子生物学会大会合同大会」にて2015年12月2日に発表されました。

 奈良女子大学とメルシャンが行った共同研究では、動脈硬化モデルマウスにレスベラトロールを含む餌を3か月間自由摂取させ、その後、血液と大動脈を採取し、血漿中の脂質成分の分析や血管内壁の動脈硬化巣を観察し、レスベラトロール摂取による効果を検証しました。その結果、レスベラトロールを摂取されていないマウスに比べて、摂取されたマウスは血液中の酸化LDL量が減少し、血管内の炎症が抑えられることによって動脈硬化の進行を抑制されていると明らかになりました。

 メルシャンでは、赤ワインに含まれる成分として機能が注目されているポリフェノールと「フレンチ・パラドックス」との関連性について長年にわたり研究を行っています。フレンチ・パラドックスとは、「フランス人は肉や乳製品など動物性脂肪を多く摂取するにもかかわらず、心筋梗塞などの心疾患による死亡率が低い」というメカニズムを指しています。これは、フランス人のワインの摂取量が多いことに起因しているといわれていますが、その詳細なメカニズムは分かっていません。そこで、ワインに含まれるレスベラトロールがこのフレンチ・パラドックスに関与している可能性があるとして、今回の共同研究に至りました。

奈良女子大学

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大学ジャーナルオンライン編集部

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