日本私立大学連盟(会長・清家篤慶應義塾長)は、国立大学とは異なる私立大学の価値や役割を示し、大学改革の方向性を提示した「これからの私立大学のあり方に関する提言」をまとめました。連盟のインテリジェンスセンター政策研究部門会議が策定したもので、私立大学が果たすべき役割とともに、国立大学との格差是正を強く訴えています。

 提言によると、現在の高等教育の8割を担っているのが私立大学。私立大学の公的な役割が極めて高く、経営基盤の安定が求められているにもかかわらず、公財政支出の割合は国立大学との格差が著しく、改善が急務になっていると主張しています。

 大学で育成されるべき能力は、必ずしも今の時代に役立つものとは限らず、時代がどう変化しようとも大学で身につけた学び方を活用し、目標に向かって創造力を発揮するものであるとしたうえで、女性の社会進出やスポーツ、ボランティア、インターンシップなどに成果を上げてきた私立大学の実績を強調しました。さらに、国家に必要な人材を養成する国立大学との教育内容の差を掲げ、産業界が1990年代から大学に求めている教育改革をそのまま私立大学に当てはめることに違和感を持つとしています。

 加盟大学に対しては、かつてない速度で進むグローバル化に対応し、国際的に通用するリベラルアーツ教育の推進を要請。産業界に向けては人文社会科学を含む幅広い教育の重要性を認識するよう求めました。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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