国立成育医療研究センターの調査により、日本の0歳~18歳までの子育てにかかる費用が明らかになった。

 子育ての経済的負担は社会的な関心が高いテーマである一方、2009年に内閣府が実施した調査(0歳~中学3年生までの15年間の子育て費用は約1,900万円)以降、大規模な調査は行われていなかった。さらに、この調査には16歳~18歳までの高校生の子育て費用が含まれていない。今後の経済的支援策を検討するためには、0歳~18歳(出生~高校3年生)までの子育てにかかる合計費用と、2009年からの変化を明らかにすることが重要である。

 研究チームは、2024年11月にウェブアンケートを実施し、0歳~18歳の未就学児・小学生・中学生・高校生の母親4,166人から回答を集め、生活費を含む子育て費用全般を調査した。

 その結果、第一子の0歳~高校3年生までの18年間にかかる子育て費用は、預貯金・保険を含む場合で約2,570万円、含まない場合で約2,170万円だった。年齢が上がるにつれて年間費用は増加し、衣類・食費・生活用品などの生活費が常に年間費用のうち半分程度を占めていた。

 また、第一子の0歳~中学3年生までの15年間にかかる子育て費用は約1,950万円(預貯金・保険を含まない場合は約1,630万円)であり、2009年の内閣府調査結果の約1,900万円(預貯金・保険を含まない場合は約1,610万円)と比較するとわずかに増加していた。2024年の方が生活費の割合が高くなっていることもわかった。

 2009年と2024年の子育て費用の変化には、物価上昇や携帯・通信費の利用拡大に伴う生活費全般の増加、国・地方自治体による各費用の無償化・助成政策の影響など、さまざまな要因が考えられるとしている。

 今回の研究は、子育て世帯の実情を最新データで明らかにしたものであり、今後の子育て世帯への経済的支援のあり方を検討する際の基礎資料として活用されることが期待される。

論文情報:【日本公衆衛生雑誌】日本における0~18歳の子育てに要する費用の調査:ウェブアンケート調査2024

大学ジャーナルオンライン編集部

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