国立循環器病研究センター、熊本大学、福岡山王病院、香川大学の研究チームは、大規模データの解析により、心房細動の出現頻度が低い患者ほど、モニタリング期間を延長することで検出率が高まることを、日本で初めて学術的に明らかにした。
心房細動は脳梗塞や心不全のリスクを高める不整脈で、近年患者数は増加している。発作性心房細動の脳梗塞リスクは持続性心房細動と変わらないが、発生が一時的で、通常の心電図検査や24時間ホルター心電図では検出できない場合がある。長期間の心電図モニタリングは心房細動の発見に有用だが、心房細動の発生頻度によって検出率がどの程度変化するかは十分に明らかではなかった。
今回の研究では、心電図を7日間連続記録できるパッチ型ホルター心電計を使用。日本全国の1653医療機関、2万5817件の検査記録を解析し、発作性心房細動が2289例(8.9%)、持続性心房細動が571例(2.2%)確認された。
解析の結果、心房細動の出現頻度が低い患者ほど、モニタリング期間を延長することで検出率が高まることが分かった。特に、心房細動の出現頻度が10%未満の患者では、モニタリング期間を7日間に延長することで、24時間検査の約2.6倍の心房細動を検出できた。また、心房細動の発生頻度と、心房細動の最長持続時間との間には強い相関関係があることが確認された。
今回の研究により、短時間の心電図検査では見逃されやすい低頻度の心房細動を検出するには、長期間の心電図モニタリングが重要であることが示された。この結果は、7日間ホルター心電図検査の臨床的価値を示すエビデンスとなり、将来的には心房細動の早期診断や脳梗塞予防の向上が期待されるとしている。
