東邦大学医学部の朝倉敬子教授、杉本南助教らの研究グループは、日本人成人のサプリメント摂取量を調査し、約2割で過剰摂取が生じていることを明らかにした。
サプリメントは栄養補給に役立つ一方、摂取量が多い場合、一部の栄養素では過剰摂取となり、健康リスクにつながる可能性がある。しかし、利用者がメーカーの示す摂取目安量を守っているかどうかについては、これまで十分に検討されてこなかった。
そこで研究グループは、サプリメントの購買履歴データを活用したオンライン調査を実施。過去3か月間に主要25製品のいずれかを購入し、直近1か月以内または定期的に使用していると回答した日本人成人2,002人(18~74歳)を解析対象とした。
その結果、自己申告の摂取量と頻度から推定される1日当たりの摂取量が、メーカーの摂取目安量を超えていた人は18.5%(371人)に上った。過剰摂取と関連する要因として、「50~64歳」、「有職者(パートタイムまたはフルタイム)」、「錠剤タイプ(特に水溶性ビタミン単剤)の使用」、「6か月以上の継続使用」、「意図的に推奨量より多く摂る行動」が挙げられた。
さらに、過剰摂取者371人のうち、食事摂取基準で「耐容上限量」が定められている栄養素を含む製品を摂取していた297人を分析したところ、62%(184人)が1つ以上の栄養素で耐容上限量を超えていた。
以上の結果から、日本人成人のサプリメント利用者の約2割が目安量を超える過剰摂取をしており、その一部では耐容上限量の超過に至っている可能性が示された。
本研究は、サプリメントの安全な利用に向けた情報提供の重要性を示唆しており、注意喚起や表示のあり方を検討するうえでの基礎資料となることが期待される。
