株式会社リクルートが運営する、『リクルート進学総研』は、高校生の大学選びの動向を明らかにするため、2008年より進学ブランド力調査を実施している。2024年の調査結果の一部を公開した。
今回の進学ブランド力調査では、調査を刷新し、全国7エリア(関東甲信越、東海北陸、関西、北海道、東北、中四国、九州沖縄)での志願度を調査した。その結果、各エリアで志願されている大学の上位は以下の通りとなった。
・関東甲信越エリア 第1位明治大学・第2位早稲田大学・第3位立教大学
・東海北陸エリア 第1位名城大学・第2位名古屋大学・第3位名古屋市立大学
・関西エリア 第1位関西大学・第2位大阪公立大学・第3位近畿大学
・北海道エリア 第1位北海道大学・第2位北星学園大学、北海学園大学(同率2位)
・東北エリア 第1位東北大学・第2位東北学院大学・第3位山形大学
・中四国エリア 第1位岡山大学・第2位広島大学・第3位香川大学
・九州沖縄エリア 第1位福岡大学・第2位九州大学・第3位熊本大学
(リクルート進学総研調べ)
関東甲信越、東海北陸、関西、九州沖縄では私立大学が1位となり、北海道、東北、中四国では国立大学が1位となった。関東甲信越、東海北陸、関西、九州沖縄では、都市部に位置する入学定員3,000人以上を擁する文理幅広い学部学科を持つ大規模総合大学が、幅広い高校生からの志願を集めていることが分かる。それ以外のエリアでは、アクセスの良い国立の総合大学が1位となった。ランキング上位の顔ぶれを見ると、高校生の価値観や学びたいことが多様化している中で、そのニーズに応えられるかが重要なポイントとなりそうだ。
また、今回の調査は、コロナが5類感染症へ移行した後初めての調査であり、授業や課外活動を含めキャンパスに通う頻度が増えてきた中で実施した。進学先を考える高校生にとっては、交通アクセスが良いこと、そして学びだけでなく、充実したキャンパスライフを送れるかどうかも大きな判断基準になっているようだ。
エリアごとでは、関東甲信越、関西ではエリア内の大学が上位20校を占め、一方で東北、中四国では半数近くが他エリアの大学となっており、エリア外への志願度に差がみられる結果となった。