1月16、17の両日、初めて行われた大学入学共通テストで、公民と理科②で科目間に20点以上の平均点差が生じたことから、大学入試センターは得点調整する方針を明らかにした。得点調整が実施されるのは、大学入学共通テストの前身に当たる大学入試センター試験で2015年に行われて以来、6年ぶり。2教科での得点調整は初めてとなる。

 大学入試センターによると、約48万人の受験生の得点を集計したところ、公民では倫理の平均得点が71.96点だったのに対し、政治・経済が49.87点、現代社会が51.96点と20点以上の開きが出た。理科②では、生物の72.65点に対し、化学が51.06点だった。

 大学入試センターは倫理と生物の得点をそのままとしたうえで、公民の政治・経済と現代社会、理科②の物理、化学の受験生に対し、得点に応じて最大で9点を加える。理科②の地学は受験者数が1万人に満たないため、得点調整の対象外となる。30、31の両日に行われる第2日程との間で得点調整はしない。

 得点調整は同じ強化で指定された科目間の平均点が20点以上あり、試験問題の難易度に基づくと認められた場合に原則として実施される。大学入試センター試験の前身に当たる共通1次学力試験時代を含め、得点調整が実施されたのはこれで4回目。

参考:【大学入試センター】令和3年度大学入学共通テスト(1月16日・17日)の得点調整について(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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