文部科学省は学生目線で大学教育や学びの実態を評価する「全国学生調査」を2025年10月より開始した。中央教育審議会の答申を踏まえ、過去4回の試行調査を行っているが、2025年度の調査が本格実施となる。文科省は調査結果を政策立案の基礎資料として活用する。

 文科省によると、調査対象は参加の意向を示した大学の2、4年生、短期大学の2年生。参加大学、短大が文科省実施のインターネット調査か、自校独自の調査かを選択して実施する。大学コンソーシアムなどでの共同実施も可能とする。

 2024年度の第4回試行実施「全国学生調査」における、インターネット調査(調査方法①)の回答率は、大学は 10.9%、短期大学は 34.4%。自校独自の調査(調査方法②)の回答率は、大学は 34.9%、短期大学は 67.6%。調査方法①と②を平均した回答率は、大学は 13.1%、短期大学は 38.0%となっている。有効回答者数は、大学は13万1307、短大は6713。

 質問項目は選択式回答33問程度と自由記述式回答1問。「理解がしやすいよう教え方が工夫されていたか」など大学教育の内容や学びの実態などに関するテーマに学生の生の声を集める。過去の試行で次第に参加学生数が減少したことを踏まえ、大学単位での結果公表を取りやめ、各質問に対する学生からの評価が高い大学をランキング形式で公表するポジティブリスト方式に切り替えた。2025年度で本格実施となる調査は2025年10月から2026年3月末までに行い、2026年度以降も継続する。

 中央教育審議会は2018年答申の「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン」、大学分科会が2020年にまとめた「教学マネジメント指針」で、各大学が学修者本位の教育へ転換するため、「全国学生調査」を実施すべきとしていた。大学・短期大学単位、学部・学科単位の結果や教学の改善に関する取組みを公表することにより、国際社会を含む外部から適切な評価を得ていくことが期待される。

 なお、2024年度の第4回試行実施「全国学生調査」では、問1~4の各質問項目において肯定的な回答割合が高かった大学・短期大学の学部(学科)ごとに上位順に一覧化した「ポジティブリスト」、およびこれらの大学・短期大学の教育方法・教育改善の取組事例を2025年9月末に公表している。

参考:【文部科学省】全国学生調査

大学ジャーナルオンライン編集部

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