日本学術振興会の人材育成企画委員会は、若手研究者の自由な発想に基づく研究を推進させ、学術研究の人材育成を進めるための提言をまとめた。特別研究員事業の充実や海外派遣の充実、大学改革の支援、ワークライフバランスの課題解決を4つの柱に掲げ、日本学術振興会がこれを基に人材育成を支援すべきとしている。

 日本学術振興会によると、特別研究員事業では、博士課程後期在籍者に対し、1人当たりの研究奨励金を半額にしてでも採用数を2倍にし、より多くの者を支援するのも1つの方法だとした。

学位取得後の処遇を改善するためには、現在の給付水準見直しや社会保障費相当の負担軽減などを進める一方、特別研究員としての研究に支障のない範囲でキャリアアップを考慮すべきとしている。
海外派遣は若手研究者に切磋琢磨の機会を与えることにつながるとして、海外特別研究員の採用枠を増やし、海外渡航を後押しする新たな支援方法を研究すべきと提案。日本学術振興会が完全に経費負担する方法も検討課題として挙げた。
人材育成に関する大学改革支援では、評価の高いプログラムを成長させ、相乗的な効果を上げる制度設計が必要だとしている。
ワークライフバランスの課題解決では、産休や育休を取得できる制度を整備し、それによって女性研究員の拡充を図る必要があると指摘した。事務補助者の人件費や託児費を支出できるように配慮するとともに、ダイバーシティを重視した優先枠を設置することも考慮すべきとしている。

同委員会は2013年に設置され、日本学術振興会の人材育成事業のあり方について検討してきた。

参考:【日本学術振興会】「日本学術振興会の人材育成事業の充実方策について(第一次提言)」を掲載しました。(PDF)

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大学ジャーナルオンライン編集部

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