明治大学農学部の佐藤直人助教授の研究グループは、株式会社DigitalBlastと共同研究契約を締結した。佐藤直人助教授、登尾浩助教授、明治大学黒川農場の小沢聖特任教授とDigitalBlastは、月面での植物栽培に向けた重力発生装置の開発のための要素技術に関する共同研究を開始する。

 現在、有人宇宙探査に向けた研究・開発が進む中で、宇宙環境での食糧の確保や植物栽培に対する課題意識が高まっている。ISS(国際宇宙ステーション)等の微小重力環境では植物の生育に大きな影響が出ることが明らかになっているが、月や火星を想定した低重力環境での実験事例は少ないのが現状だ。

 こうした状況から、装置を回転させることにより遠心力を発生させ、月面と同じ地球の1/6の重力を再現したうえで植物を栽培する「重力発生装置」の開発をDigitalBlastが開始した。佐藤助教ら研究グループは、重力発生装置の開発に必要な要素技術の側面で協力する。 

 佐藤助教授、登尾教授の土地資源学研究室では、2011年より低重力環境下での栽培培地中の水分移動の研究を行っている。小沢特任教授は、作物反応を活用した環境制御技術の実用化研究に長年従事しており、明治大学黒川農場の施設内では作物栽培の研究を行っている。今回の共同研究では、これらの研究成果や技術を応用し、重力発生装置の開発に必要な要素技術の研究を行う。

参考:【明治大学】月面での植物栽培に向けた重力発生装置の開発へ 明治大学農学部 佐藤直人 助教ら研究グループが(株)DigitalBlastと共同研究を開始

明治大学

「個」を磨き、知の創造を通して共創的未来へ前進

創立140周年を迎えた明治大学。建学の精神である「権利自由、独立自治」を礎に、多様な「個」を磨き、自ら切り拓く「前へ」の精神を堅持し、社会のあらゆる場面で協同を進め、時代を変革していく人材を育成。知の創造を通して共創的未来へと前進しています。就職キャリア支援セ[…]

大学ジャーナルオンライン編集部

大学ジャーナルオンライン編集部です。
大学や教育に対する知見・関心の高い編集スタッフにより記事執筆しています。