人間の男性のペニスが夜間勃起するのはごく自然なことだが、チンパンジーもオスのペニスが夜間に勃起することを、京都大学野生動物研究センターのクリスティン・ハーバーキャンプ特定研究員(研究当時大学院生)、平田聡教授らが発見した。チンパンジーの睡眠状態を観察していたところ、偶然見つけた。
京都大学によると、ハーバーキャンプ特定研究員らは熊本県宇城市の京都大学野生動物研究センター熊本サンクチュアリでチンパンジーのオス12体の寝室上にビデオカメラを設置し、各個体6日ずつ、延べ72日間の睡眠状態を観察した。
その結果、8個体のチンパンジーに夜間のペニス勃起が観察され、うち4~6体は勃起後にマスターベーションをしていた。うち1体には射精らしき現象が認められている。
人間以外の霊長類でペニスの夜間勃起を発見したのはこれが初めて。ハーバーキャンプ特定研究員らはペニスの夜間勃起が人間特有の現象ではなく、他の哺乳類でも広く見られる可能性があるとみている。
今回の研究は録画したビデオ映像に予期せず記録されていたことを記載した研究であることから、京都大学野生動物研究センターは今後の研究計画はなく、研究を継続する予定もないとしている。