埼玉工業大学は神奈川県川崎市川崎区で行われる「2023KAWASAKI新モビリティサービス実証実験」(代表幹事:川崎鶴見臨港バス株式会社)において、事業パートナーの一員として自動運転バスを提供し参加する。なお、大型バスを使用した自動運転バスの実証実験運行は川崎市内では初となる。
川崎区内における路線バスは、川崎駅から海側に向かって放射状に伸びる路線が大半であり、その路線網を縦串で縦断する地域交通が少ないことが課題となっている。このような川崎区内における地域交通の課題解決に向け、新モビリティサービスの実証実験運行を通じて、利用者のニーズを商業施設や外出の目的づくりイベント等とも連携して把握することにより、持続可能な地域公共交通ネットワークを目指す。
期間は2023年10月23(月)から27日(金)まで。走行ルートは臨港バス塩浜営業所~産業道路~大師橋駅区間で、1日6往復する。川崎の交通における大動脈である産業道路において将来的な社会実装を見据えながら、まずはバス運転者の負担軽減を目指し、レベル2(運転士が乗車し、状況に応じて自動・手動を切替えて運転)で運行する。
実証実験にあたっては、高精度3次元地図作成と運行支援をアイサンテクノロジーが、遠隔監視システムを東海理化が担当し、車両は埼玉工業大学が開発した日野レインボーⅡをベースとした自動運転バス(定員:運転席1名、座席24名)を使用する。今回は技術検証を目的としており、一般の乗客は乗車できない。
今回の自動運転バス実証実験は、国土交通省2023年度(令和5年度)共創モデル実証プロジェクトの採択を受け、実施をするもの。共創モデル実証プロジェクトとは交通を地域のくらしと一体として捉え、地域の多様な関係者の共創により、その維持・活性化に取り組む事業を指す。