2025年10月29日、文部科学省は第23回21世紀出生児縦断調査の結果を公表。博士課程への進学を希望する大学院生の48.6%が「進学後の経済的見通しが立たない」と考えていることが分かった。「博士課程に進学すると修了後の就職が心配」とする声も38.9%あった。

 調査は2001年1月と7月に生まれた子どもを毎年追跡しているもので、1月生まれは2023年12月から2024年3月、7月生まれは2024年7~10月に調査票を配布して実施した。回答したのは1月、7月生まれとも約1万人で、計2万458人うち5.2%にあたる1058人が大学院に在籍していた。

 在学している大学院を専門分野で見ると「工学」が約半数を占めており、次いで「理学」18.4%、「農学」6.2%、「保健」5.3%となっており、「人文科学」は 4.6%、「社会科学」は 5.0%となっている。

 在学中の大学院生について、大学2年時(第20回)時点で「現在通っている学校を卒業後、大学院に進学し、その後働くことを考えている」と回答した者の割合は、大学院在学者全体の59.0%を占めている(「理学」64.9%、「工学」63.3%、「人文科学」51.0%、「社会科学」50.0%)。

 博士課程への進学意向は、全体では「進学を考えている」が6.4%で、「人文科学」「理学」で比較的高い。「検討中・未定」は12.2%となっている。「進学を考えている」「検討中・未定」と回答した者の割合は、いずれも「7月生まれ」(進学後4か月時点)の方が「1月生まれ」(進学後10か月時点)より高かった。

 博士課程に進学しない理由は進学希望の有無に関係なく、50%以上が「経済的に自立したい」を挙げた。進学を考えている学生の懸念材料の上位は「経済的な見通しが立たない」「修了後の就職が心配」との回答が占めている。

 博士課程に進学しないと答えた学生の理由は「経済的に自立したい」「修士課程で満足した」「早く仕事したい」の順に多かった。博士課程に進学を考えていなかったり、検討中としたりした学生は、進学を考えている学生に比べ、「早く仕事したい」と答えた人の割合が4倍程度高くなっている。

参考:【文部科学省】第23回21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)の結果について公表します (PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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