岩手県北上市は2030年4月の開学を目指し、北上市立工科大学(仮称)の設置を検討している。高校卒業時の進学・就職に伴う若年層の人口流出、生産年齢人口の減少等に起因するものづくり等を担う人材の不足などの問題解決のための大学設置で、2023年度には、高校生や企業向けに調査を行い準備を進めてきた。しかし、2025年10月20日の市議会で、大学設置に向けた認可申請の第一歩として補正予算案で出された、基本計画の策定に必要な有識者の833万円の「アドバイザー費用など関連経費」は、1票差で否決されたため、設置場所やスケジュールなど再考することになりそうだ。
北上市は人口約9万人の東北有数の工業都市であり、東北新幹線の駅もある交通利便性の高い地域で、複数の工業団地や流通基地に半導体、自動車、医療機器などの産業が集積している。歴史的にみると、優秀な人材の育成が企業誘致の成功に結び付いて発展してきたこともあり、これを継続していくためにも公立大学を設置したいという思いがあるようだ。
目指す大学の設置予定学部は工学部先端工学科(入学定員120名)で、3年次から機械工学、電気電子工学、情報工学、材料化学の4コースに分かれるレイトスペシャライゼーションを導入する計画。また、開学から5年後には大学院を設置し、さらに高度な専門人材の育成を想定。キャンパスは、北上市役所から程近い北上市本通り2丁目地内を候補地としていた。
参考:【岩手県北上市】北上市立大学(仮称)設置
議案第42号 令和7年度北上市一般会計補正予算(第8号) 原案否決