小林製薬と近畿大学薬学総合研究所は肥満症などに用いられる漢方薬の「防風通聖散」に内臓脂肪の蓄積を抑制する効果があることを見つけた。研究成果は2025年度生薬学会論文賞を受賞した。

 近畿大学によると、研究グループは高脂肪食で育ったマウスに漢方薬「防風通聖散」を含む食事を28日間与えたところ、体重増加と内臓脂肪、皮下脂肪の蓄積が有意に減少した。さらに、投与期間を2カ月に延長すると、肝細胞内の脂肪蓄積が減少した。脂肪蓄積抑制効果は若いマウスより高齢のマウスで顕著なことも明らかになった。

 脂肪の燃焼に関係する細胞として褐色脂肪細胞が存在し、この中にある脂肪燃焼に大きな働きを示すたんぱく質が加齢で減少することが知られている。防風通聖散は低下したこのたんぱく質を高め、脂肪燃焼力を回復させていることが分かった。

 年齢とともに脂肪を燃焼させる力が落ち、お腹の脂肪が落ちにくくなる。これが糖尿病や脂質異常症など生活習慣病の原因になるが、この状態を放置すると肝臓など脂肪組織以外に脂肪が蓄積する異所性脂肪を引き起こし、健康へのリスクをさらに高めるとされている。

論文情報:【Journal of Natural Medicines】Ameliorative effect of bofutsushosan(Fangfengtongshengsan)extract on the progression of aging-induced obesity

近畿大学

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