職場のトイレ満足度が仕事の満足度に好影響を与えることが、横浜市立大学データサイエンス学部の上田雅夫教授、コミュニケーションデザインセンターの西井正造助教らと建材・住宅設備大手のLIXIL(リクシル)による共同調査で明らかになった。

 調査は2025年8月8日から10日の期間に、全国の職場に通勤する20歳以上の男女1,957人(男性956人、女性1,001人)を対象にウェブ方式で実施された。職場のトイレ環境と仕事の満足度、さらに満足感を高めるトイレのポイントについて聞き取りを行っている。

 結果によると、トイレ満足度を左右するポイントは性別で異なり、男性では「嫌なにおいがしないこと」「空間のゆとり」「明るさ」が上位であった。一方、女性は「清潔さ」「空間のゆとり」「小物や手荷物を置ける場所」が重視されている。さらに、男性では洗面台の広さが良い印象を与え、女性では室温や小物置き場、コート・上着を掛けられる場所、個室の広さが評価されている。特に明るさは男性に、清潔さは女性により強く支持されていることも判明した。

 性別の違いを考慮した変量効果モデルによる分析では、トイレの満足度が仕事の満足度に良好な影響を与えていることが確認された。また、仕事の満足度は個人の生活全体の満足度(ウェルビーイング)にも影響を及ぼしている。

 研究グループは、職場のトイレは単なる設備にとどまらず、働く人のメンタルヘルスや仕事のエンゲージメントに寄与する「小さな居場所」としての役割を果たしていると指摘。男女それぞれのニーズに応じたきめ細かな設備改善が、職場環境の向上と個々人の幸福感増進に繋がる重要なポイントであると結論付けている。

参考:【横浜市立大学】ウェルビーイングと職場のトイレ環境の関係について調査を実施 ~職場トイレの快適性が仕事の満足度ひいてはウェルビーイングにつながることを示唆~

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