2025年10月27日、千葉県は唯一の県立大学である保健医療大学の機能強化に向けた基本方針を公表した。2028年度を目途に公立大学法人に移行し、大学院修士課程を設置。さらに、2032年度には看護学科の定員増、言語聴覚士養成課程、大学院博士課程、大学院修士課程公衆衛生学専攻の設置を予定している。

 
 千葉県立保健医療大学は、千葉県立衛生短期大学と千葉県医療技術大学校を統合し、2009年4月に開学。総定員740名。幕張・仁戸名の2キャンパスに、看護学科、栄養学科、歯科衛生学科、リハビリテーション学科(理学療法学専攻、作業療法学専攻)を置く。2025年3月までの累計卒業生数は2,297人であり、卒業生の多くは、県内の医療機関や自治体等に就職しているが、昨今の保健医療を取り巻く環境変化に対応した人材育成や、施設・設備の老朽化への対応が急務となっている。

 そこで千葉県は、今後も保険医療大学が県の保健医療の向上に貢献するために2024年度から「保健医療大学の機能強化に向けた調査検討事業」を実施し、今後の「機能強化の基本方針」を取りまとめた。

 それによると、千葉県は2028年4月を目途に公立大学法人を設立し、保健医療大学の運営を県から移行する。大学院修士課程を設置して現在の学部教育を基礎とする「看護領域」「栄養領域」「歯科衛生領域」「リハビリテーション領域」を置く。加えて学部教育を基礎としない(専門資格を必須としない)「セルフサイエンス領域」も設置する。

 想定スケジュールでは、2032年度に看護学科の3年次編入学枠(1学年当たり10名)を廃止して1学年あたりの定員を現在の80名から100名へ増員し、リハビリテーション学科に言語聴覚士養成課程を新設する。学部教育において、多職種連携教育やデジタル教育、国際化への対応など、特色ある教育の強化を図る。大学院は「セルフサイエンス領域」を発展的に改組して修士課程公衆衛生学専攻を設置し、保健医療分野のリーダー人材を育成する。また、その他領域は修士課程に続いて博士課程を設置し、研究者・教育者等の育成を図る。

 キャンパスはJR幕張駅・海浜幕張駅から徒歩15分の幕張キャンパスに統合し、附属機関として、デジタル教育等を推進する「デジタルヘルスサイエンスセンター(仮称)」、シンクタンク機能を強化する「ヘルスイノベーションリサーチセンター(仮称)」、リカレント教育を推進する「スキルアップ教育支援センター(仮称)」を設置する。

 これらの基本方針で示した項目に関する具体的な内容については、今後策定する基本計画の中で整理していく。

参考:【千葉県】保健医療大学の「機能強化の基本方針」の決定について

千葉県立保健医療大学

高い倫理観と豊かな人間性を持った「健康づくりのプロ」を育成

千葉県立保健医療大学は、30年を超える歴史のある千葉県立衛生短期大学と千葉県医療技術大学校が統合し、2009年に開学。「地域に根差した多職種連携」を担う保健医療専門職の育成をめざしています。健康科学部に看護学科・栄養学科・歯科衛生学科・リハビリテーション学科([…]

大学ジャーナルオンライン編集部

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