東京女子医科大学の星野純一教授らの研究グループ※は、全国多施設共同研究として維持血液透析患者708人を3年間追跡調査し、透析中の腎臓リハビリテーションを受けた患者では、受けなかった患者に比べて良好な生命予後と関連することを明らかにした。

 腎臓リハビリテーションは、運動療法、食事・水分管理、薬物療法、患者教育、心理・社会的支援を多職種で組み合わせ、腎臓病患者の身体的・心理的影響を軽減し、社会生活への復帰と長期予後の改善を目指す包括的プログラムだ。しかし、透析中の腎臓リハビリテーションと、長期的な生命予後との関連性は不明だった。そこで研究グループは3年間の後ろ向き調査と5年間の前向き調査を組み合わせた「REVEAL-D研究」を実施した。

 3年間の追跡調査では、全国10施設の維持血液透析患者2471名のうち、透析中の腎臓リハビリテーション実施群228名と患者背景を合わせた480名の合計708人を対象とした。その結果、実施群で3年生存率が84.6%と、非実施群75.6%に比べて有意に良好であると判明した。様々な因子を調整した解析でも、実施群の死亡リスクが低かった。また、運動習慣(週2回以上、30分以上を1年間以上)のある患者群でも、運動習慣のない患者群に比べて生命予後は良好だった。

 現在、REVEAL-D研究の一環として、運動処方、栄養・生活指導、継続状況などを前向きに評価した多施設共同研究を行っている。どのような患者に、どの内容を、どの程度実施すると最も効果的かの検証に加え、有害事象、入院、身体機能、生活の質、医療費・介護費を含む医療経済性も評価し、全国の透析施設で安全・継続可能な腎臓リハビリテーション体制の構築と国際的な普及を目指すとしている。

※共同研究機関:聖マリアンナ医科大学、国際医療福祉大学、兵庫医科大学、昭和医科大学、大阪公立大学大学院、青空クリニック、株式会社フレキシブル

論文情報:【Clinical Journal of the American Society of Nephrology(CJASN)】Intradialytic Renal Rehabilitation and Mortality: Results from the Registry of Active Renal Rehabilitation in Dialysis Patients (REVEAL-D)

東京女子医科大学

大学ジャーナルオンライン編集部

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