芝浦工業大学工学部 勝木 太教授(コンクリート構造研究室)とデザイン工学部 橋田 規子教授(エモーショナルデザイン研究室)は、株式会社天晴データネット、株式会社工藤と連携し、自治体の橋梁・道路点検を支援するクラウドサービス「e-まちカルテ」を開発。2026年9月1日より正式に提供を開始した。
国内では建設後50年以上の橋梁の割合が2040年に7割以上になるとされ、点検への対応が課題となっている。研究グループは、2024年2月に点検記録と結果報告を速やかに実施可能にする「橋梁の緊急点検システム」を開発。企業と連携しながらシステム開発・運用・事業化の知見やリソースを外部から取り入れ、実装までを支えるエコシステムを構築した。
その後、研究室発のアプリをWeb管理できるようにし、点検対象を橋梁から道路にも広げた。災害時の緊急点検と数年ごとの定期点検に対応し、スマートフォンやタブレットから点検結果を作成・蓄積・共有できる、自治体の実務に必要な機能に絞り込んだサービスとしてまとめた。
利用者は点検結果をタブレット端末からこのサービスに入力する(音声入力にも対応)。点検結果はクラウド上に蓄積され、必要な履歴を柔軟・円滑に確認できる。外部データとして出力して報告・集計などの業務で活用でき、点検結果やルート区間などの情報はマップ上で一括確認が可能だ。現場で直接記録できるので、事務所での転記・記録保存作業が削減できる。
2024年から関東6つと福井県内の自治体にこのサービスを提案し、2026年4月からは福井県内の自治体で導入された。特に都内4つの自治体では、タブレット端末による試行も実施。今後はアジャイル方式での機能追加を続け、他の自治体への展開を進めながら、導入自治体へのアンケートによる効果検証を予定しているという。
