東京大学大学院新領域創成科学研究科は、2023年3月15日(水)に公開シンポジウム「人生100年時代の老化制御デザイン」をオンライン開催する。2022年より実施中の公開シンポジウムシリーズの第7回目となる。
新領域創成科学研究科では1998年の創設以来、「学融合」と「知の冒険」をテーマに掲げてきた。公開シンポジウムシリーズでは、これまでの成果と到達点を振り返るとともに、研究科として次のステージへの転換を目指し、次代の学術領域の開拓に向けて「モビリティ」「深宇宙探査」「サステイナビリティ」「物質創成」「ゲノム科学」など近年の社会的関心と深く関わる題材をテーマとして開催している。
今回取り上げる「人生100年時代の老化制御デザイン」について、新領域創成科学研究科では産業技術総合研究所 人間拡張研究センターと連携して、デジタルヘルスケアテクノロジーを活用して老化を遅らせ健康寿命を延伸させるための技術開発・研究教育を進めている。
人生100年時代を見据え、若い人も高齢者も、大きな負担なく健康で幸せに長生きができるバランスの良い社会システムを創出することが求められている。心身の衰えである老化は、生活習慣の改善などによりある程度は制御可能であることがわかっている。老化制御のシステムをうまく社会に組み入れていくために、老化生命科学による老化原理の解明や理解と同時に、進化生物学的な視点でヒトの長寿命化の意味を改めて議論することが必要となる。
公開シンポジウムでは、「老化制御デザイン演習を実施して見えてきたこと」「老化制御デザインにおけるデジタルヘルスの重要性」「人生100年時代の老化制御デザインを創出していくには」の3部制で講演とパネルディスカッションを開催。老化制御デザインの進むべき方向性を経済理論と倫理の両面から問いなおしていくとともに、少子高齢化社会における課題解決の方法を探る。
シンポジウムは3月15日(水)13時開始、18時終了予定。オンライン配信され、事前登録すれば無料で視聴できる。参加希望者は専用フォームから申し込む必要がある。