全国大学生活協同組合連合会は、学生の生活、主に経済的な側面と大学生の意識や行動を調べ、大学生協の事業や活動の改善に役立てるため、1963年より毎年秋(未実施年あり)に、全国の国公立および私立大学の学部学生を対象とした「学生生活実態調査」を実施している。今回、2025年10~11月に実施した「第61回学生生活実態調査」の調査結果を公表した。回答数13,277人(30大学生協 回収率18.0%)
調査によると、自宅生・下宿生ともに、物価高の中で食費は増加する一方、交通費や教養娯楽費、学習関連支出を抑制し、特に書籍費は2016年以降で初めて1,000円を下回り、学習関連支出の低下が続いている。収入総額は維持・拡大しており、収入の中心はアルバイト収入や仕送り・小遣いなどである。
登校日数や平均滞在時間は2019年水準に近づいているが、滞在時間の分布構造はコロナ禍前と異なる。中程度の滞在時間層が縮小する一方、短時間滞在と長時間滞在が増加している。また、大学生活における人間関係形成のあり方として、従来想定されてきたサークルなどの組織的な活動への参加よりも、趣味や推し活など個々の関係性への接続を重視する方向へと緩やかな変化が生じている。
奨学金の受給割合は、2019年まで低下傾向にあったが、2025年には36.8%と過去10年で最も高い水準に達した。増加の中心は給付型奨学金であり、貸与型のみ受給の割合は長期的に縮小している。授業料の減額・免除を受けている学生の割合も大きく上昇しており、とくに全額免除を受けている割合は前年の3.6%から15.7%へと12.1ポイント増加した。給付型奨学金の増加とあわせてみると、2025年は学費負担の軽減と基盤的な生活支援が同時に進んだといえる。しかし、貸与型奨学金受給者に限れば引き続き暮らし向きは苦しいと感じる学生が相対的に多い。
生成AIの利用は、2023年から2025年にかけて急速に広がり、2025年には利用経験者が9割を超えた。関心段階から実際の利用段階への移行が進んでいることがうかがえる。生成AIの利用目的は、授業・研究やレポート作成など学修関連が中心であり、翻訳や相談相手など補助的・日常的な用途にも広がっている。