横浜を本拠とする神奈川大学と関東学院大学は、2021年3月23日、横浜市庁舎で包括的連携協定を締結した。
これまで横浜は文教都市でありながらも、横浜中心部に大学キャンパスはなかった。しかし、2021年4月に神奈川大学がみなとみらい(MM)キャンパスを、2023年4月に関東学院大学が関内キャンパスを相次いで開設する。
横浜中心部のMM・関内エリアは企業、官公庁、観光施設等の集積に加え、今後、両大学合わせ約8,300人の学生が通う、まさに学生街としても彩られる。これを契機に、両大学は連携して文教都市・横浜のさらなるブランディングに努め、地域課題の解決に向けたさまざまな連携事業を展開するため包括的連携協定を締結した。
両大学はMM・関内地区をオープンイノベーションの最先端エリアとするために産学連携の促進に寄与するとともに、学生が地域を生きた学びの場とし、企業・団体、住民等から学べる態勢づくりを推進する。さらに、両大学が教育・研究機関として担うSDGsの諸課題についてより積極的に取り組むため、協力関係を構築していく。
具体的には、関東学院大学社会連携センター、神奈川大学社会連携センター設置準備室の情報共有(社会連携ホットライン開設)や、2021年春に発足する「イノベーション都市・横浜推進コンソーシアム(仮称)」に参画し、MM・関内地区を中心に地域課題の解決・実証実験、ベンチャー企業の育成、イノベーション創出に向けた企業との共同研究、このほか、SDGsの先端都市として取り組む横浜市と連携し、全国の高校生向け体験型学習プログラムを開発、SDGs学習につながる観光ルートなどを掘り起こすコンテンツのパッケージ化などに取り組む。
神奈川大学の兼子学長は「地域社会の複雑な課題解決のため、両大学が連携して互いが自負する高度なリソースを活用することが必要と考えました」、関東学院大学の規矩学長は「常に競い合い、協力し合い良い関係を築いてきた神奈川大学と新たな文教エリアをつくり、得意分野で補い合い、横浜の地でより発展していければ」と協定の意義を述べた。