東洋学園大学(東京都文京区)の現代経営学部「現代消費研究ゼミ」(野村拓也准教授、以下野村ゼミ)は、キャンパス屋上を活用した醸造用ブドウ栽培とワイン生産を目指すプロジェクトをスタートさせる。
野村ゼミではキャンパス1号館屋上が緑豊かにリニューアルされた2004年より「屋上菜園ブランディング&収穫物産品化プロジェクト」を立ち上げ、屋上空間のブランド化と収穫物の商品開発に取り組んできた。これまでにも、屋上で栽培したローズマリーを活用したアロマキャンドルなどを開発、生産し、2025年の地域イベント「文京博覧会2025」に出展し、好評を博した。また、屋上空間を東洋学園大学のシンボルである「フェニックス(鳳凰)」になぞらえた都市の「巣」としてコンセプト化し、ブランド名「IL NIDO DELLA FENICE(イル・ニード・デッラ・フェニーチェ)」(イタリア語:鳳凰の巣)を冠したブランドサインを2025年11月13日に設置した。
こうした取り組みをさらに発展させた今回の醸造用ブドウ栽培は、将来的な都市型ワイン生産と地域振興を視野に入れ、宮城県のワイナリー「Fattoria AL FIORE(ファットリア・アル・フィオーレ)」から醸造用ブドウの提供を受け、文京区・本郷の都市環境に適した品種や栽培条件の検証を進めていくというもの。大学屋上での産品化やワイン製造の事例はあるものの、「都心の大学キャンパスでのワインづくり」の事例は少なく、新たな挑戦となる。
本プロジェクトは現代経営学部の教育の一環として、都市のライフスタイルや文化、ビジネスの可能性を学生が実践的に学ぶ場として位置づけ、都市のあり方を考え、それを踏まえたビジネスの可能性を探るという学習目標のもと、学生自身がブランド開発から商品化・販路開拓まで一体的に取り組む。また、大学を農業・飲食業界の連携ハブとして位置づけ、食と農を軸としたコミュニティ形成を通じて文京区の地域振興にもつなげていくことを目指す。
将来的には、都市の屋上や遊休空間を活用したブドウ栽培の普及と、それを核とした地域の食文化・コミュニティの醸成を通じて、文京区を「食・農・地方とつながる都市」として発展させる「文京区 “葡”京区化計画」へとつなげる構想も持っている。
