淑徳大学・コミュニティ政策部では、企業や地域と連携し、幅広い視点から問題解決の実践の提案や、新しい社会のあり方を構想し、実現できるようなチカラをつけることを目的としています。

 そのために導入されているのが「サービスラーニング」です。

 サービスラーニングは、アクティブ・ラーニングの中の一手法であり、文字通り実際にサービス(専門的に得た知識や技術の提供)をすることによって学習します。ボランティアと同様にとらえられることがありますが、ボランティアが奉仕であるのに対して、サービスラーニングは学習の一環として体験後にその体験を通じて学んだことをふり返りさらに学びを深めていくことが特徴としてあげられます。

 淑徳大学・コミュニティ政策部にあるサービスラーニングセンターでは、さまざまなプロジェクトをサポートしています。地域との連携で参加型・双方向型の体験学習を行い、地域で学んだことをさらに自らの学問研究や進路について視野を広げています。


パラスポーツの振興・普及を目指して

 淑徳大学ではスポーツを通じて、地域振興を図るサービスラーニングのプロジェクトがあります。その中でも「車椅子バスケットボール学生実行委員会」では、毎年3月に「長谷川良信記念・千葉市長杯争奪車椅子バスケットボール全国選抜大会」を開催、学生が企業への後援依頼や協賛広告集めなどの運営全般を手掛けています。

 車椅子といっても、普段から鍛えている選手たちは、たとえば着替えや移動に手助けを必要とするわけではありません。しかし、彼らが動きやすい会場づくりが必要になります。車椅子での移動を前提としたスペースや駐車場の確保、導線の確認、ゆとりのあるタイムスケジュールなど、彼らの動きや全体の進行を考えた運営が求められます。それと同時に、大会の集客も運営の大事な仕事です。車椅子バスケットボールの体験会のサポートで、子どもたちに、そのおもしろさを知ってもらうことで大会への観客動員も図っています。

 淑徳大学と車椅子バスケットボールとの出会いは2009年。現役の選手が在学していたこともあって学園祭で車椅子バスケットボールの公開ゲームを開催したところ「こんなにおもしろいスポーツがあるんだ」と感銘を受けた学生たちが「このスポーツをもっとみんなに知って欲しい」と、2010年にプロジェクトが立ち上がりました。

 2011年の開催を目指し、学生たちそれぞれが企業をまわり、後援や協賛を集めましたが、震災の影響もあり、第1回の開催は翌2012年となってしまいました。その後、パラスポーツの普及・体験を考えている千葉市の施策とも相まって、第3回からは、市長の冠大会として千葉市と連携、第4回からは会場も千葉ポートアリーナへ移り、管理者である(公財)千葉市スポーツ振興財団とも連携し大会の運営をしています。

 運営については、学生から学生へとそのノウハウを引き継ぎ、知見として集約し、今後に活かしていくことで、パラスポーツの振興・普及に取り組んでいます。

 これまでの実績が評価され、また2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、2017年6月16日に、千葉市と淑徳大学は包括的な連携に関する協定を締結しました。(1)淑徳大学の専門性を生かした地域貢献活動、(2)人材の育成、(3)千葉市の施策の推進や地域の課題解決のための大学資源の活用、(4)その他前条の目的を達成するために必要な事項の4つに関して連携をしていくことになりました。

 また、パラスポーツについては、講座・交流会の開催など共生社会の実現に向けた取り組みを、同大学のサービスラーニングを通じて学生の地域の課題解決等への参画をこれからも推進していく予定をしています。

地元チームを盛り上げる応援プロジェクト

淑徳大学のサービスラーニングの中には、地域貢献のひとつとして地元のスポーツチームを応援するプロジェクトもあります。

 千葉ジェッツふなばしのオフィシャルパートナーである同大学では、千葉ジェッツを応援するとともに、試合に向けてさまざまなゲストやイベントを企画し、プロスポーツの中でどのように同大学をPRをしていくかを学んでいます。ハーフタイムでは同大学を紹介するかたわら、淑徳大学マスコットキャラクター「SHUKUTOKUMA(しゅくとくま)」と千葉ジェッツマスコットキャラクター「ジャンボくん」とのフリースロー対決を企画し観客を楽しませました。

 千葉ロッテマリーンズのプロジェクトでは、マッチデーに「淑徳大学スペシャルナイター」を開催し、子供向けのストラックアウトなどのイベントを企画したり、球場でしか買えないお弁当を受注販売し、購入者特典として試合への割引を実施するなど、集客の向けてさまざまな企画にチャンレンジもしています。また、車椅子バスケットボール学生実行委員会、パラスポーツ普及・体験プロジェクトとのコラボレーションにより、車椅子バスケットの体験会も開催し、スポーツ好きな市民にとってパラスポーツの楽しさを知る良い機会にもなったようです。

 ジェフユナイテッド市原・千葉の応援プロジェクトでは、ホームゲームの日に蘇我駅からスタジアムまでの道に黄色のかざぐるまを立て、ジェフを応援する街であること、そしてサポーターへのおもてなしをこめた「ジェフのかざぐるま」という活動にも参加しています。

 各プロジェクトでは、それぞれ関わった企業や行政の職員の方に来ていただき報告会を開催し、振り返りを行っていますが、地域に関わる様々な課題に対して、実際に学外の様々な人々と接しながら考え実践していく過程で、学生には多くの気づきがあるようです。卒業生からも「プロジェクトへの参加を通して、視野を広く持ち、全体の中での進行を考える大切さを学ぶことができたのは、仕事をするようになってあらためてよかったと実感している」との声も聞かれ、サービスラーニングのそれぞれの活動の過程で得た経験は、学生のその後のキャリア形成にも活かされているようです。

淑徳大学
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大学ジャーナルオンライン編集部

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