東京工業大学は、2020年4月から学士課程に入学する「ファーストジェネレーション」の新入生に、月5万円の奨学金を給付すると発表した。対象学生の大学進学を後押しすることが狙い。

 この奨学金は、オートファジーの仕組みの解明で2016年ノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典栄誉教授の寄付を原資する「大隅良典記念奨学金」の一部門、「ファーストジェネレーション」枠として創設された。親が4年制の大学を卒業しておらず、学業成績が特に優秀(高等学校等の第1年次から申込時までの全履修科目の評定平均値が4.3以上相当)で更に学業の発展向上が期待できることや、本人が属する世帯の税込年収(合計が、給与所得の場合支払金額が800万円未満、給与所得外の場合所得金額が337万円未満であること)等の条件を満たせば応募できる。

 募集は2019年10月から始まっており、11月上旬に選考、12月に内定を通知する。その後、出願、合格、入学手続きを経て2020年4月に正式採用となる。給付額は月額5万円で、原則として学士課程の標準修業年限以内、継続される。また、そのまま東京工業大学の修士課程に入学する場合は、資格を満たしていれば申請に基づき修士課程の標準修業年限以内で支給継続となる。

 大隅良典記念奨学金には「地方出身者枠」もあり、全国から多様な人材が集まるようにという大隅栄誉教授の意思を受け、高等学校等の所在地域を限定して応募を受け付けている。今回の「ファーストジェネレーション枠」は、「地方出身者枠」と合わせて20人程度の採用を予定している。

参考:【東京工業大学】大隅良典記念奨学金に「ファーストジェネレーション枠」を創設

大学ジャーナルオンライン編集部

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