青山学院大学の荻原祐二准教授は、名前の経時的変化を実証的に検討している研究を概観し、一般的でない名前の増加が、ドイツ・アメリカ・イギリス・フランス・日本・中国・インドネシアに共通する世界的な傾向であることを示した。

 いくつかの国で一般的でない名前が増加していることは、先行研究で示されている。しかし、それらの知見は、国ごとに個別に報告されており、この現象が世界的に共通して見られるのか、一部の限られた国でのみ見られるのか不明だった。

 そこで今回、一般的でない名前の頻度の経時的変化を実証的に検討した研究を、体系的に概観した。その際、各研究の対象期間や使用指標、サンプルの特徴なども整理した。

 その結果、一般的でない名前は、検討されたすべての国、ドイツ・アメリカ・イギリス・フランス・日本・中国・インドネシアで増加していることが一貫して示された。よって、世界的に共通した現象であり、一部の国に限られたものではないことが判明。さらにこの傾向は、ヨーロッパ・アメリカ・アジアという多様な文化圏で共通しており、一般的でない名前の増加は世界的な傾向と言えるという。

 こうした変化は、個性や他者との違いをより強調する方向に、社会・文化が変容していることを示しており、名前や名づけの変化だけでなく、社会・文化の理解にも貢献するとしている。

 ただし、今回の研究対象は頻度に基づく一般的でない名前であり、日本で頻繁に用いられている「キラキラネーム」ではない。「キラキラネーム」が明確に定義されずに曖昧に用いられているため、世界的に増加しているかどうかは現時点では不明という。

論文情報:【Humanities and Social Sciences Communications】Uncommon names are increasing globally: A review of empirical evidence on naming trends

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