文部科学省は2022年度の国公私立大学医学部定員を9,374人とする計画を明らかにした。地域の医師確保を目指す地域枠拡大などから前年度を17人上回る内容で、近畿大学、藤田医科大学、順天堂大学、自治医科大学、岩手医科大学など私立大学24校が定員増の認可を文科省に申請している。
文科省によると、医学部の入学定員は医師余りの状態になるのを避けるなどとして1982年、1997年の閣議決定で7,625人まで抑制したあと、医師不足が深刻化した地域への対応などとして2008年から定員増を進めてきた。
東北医科薬科大学医学部(定員100人)、国際医療福祉大学医学部(140人)の開設を認めるとともに、これとは別に地域枠など臨時定員で979人、恒久定員で530人の増員を進めている。
2022年度は地域枠を前年度を20人上回る908人に広げたのをはじめ、研究医養成のための研究医枠に27人、歯学部を持つ大学が歯学部の定員を削減する場合の増員枠となる歯学部振替枠に44人と、それぞれ前年度並みの人員を確保した。
これを受け、私立大学24校が定員増の認可申請をしたわけで、主な大学では順天堂大学が33人、岩手医科大学が31人、自治医科大学が23人、埼玉医科大学が20人、昭和大学が19人、近畿大学、関西医科大学がそれぞれ17人、川崎医科大学が16人、藤田医科大学が10人の増員を申請している。
参考:【文部科学省】令和4年度医学部入学定員増について
令和4年度からの私立大学医学部の収容定員の増加に係る学則変更認可申請一覧(PDF)