文部科学省が検討を始めた年内入試(12月までに結果が出る総合型・学校推薦型選抜の通称)の面接必須化について、高校、大学の教職員とも賛成が反対を上回っていることが、河合塾のアンケート調査で明らかになった。ただ、近畿地方の大学教職員は反対が賛成を上回るなど、地域による温度差も見えている。

 総合型・学校推薦型選抜では、小論文・面接・出願書類などと組み合わせることを条件に、2月1日よりも前に学力試験を実施することが認められている。しかし学力試験の配点割合が大部分を占める入試が増えてきたことから、文部科学省は総合型・学校推薦型選抜での面接必須化を検討しており、6月ごろに正式な発表がされる予定となっている。

 調査は4月3日から12日にかけて全国の高校、大学の教職員を対象にウェブ方式で実施、うち196人から回答を得た。それによると、104人が回答した高校は賛成47%、どちらかといえば賛成27%、どちらかといえば反対11%、反対15%だった。92人が答えた大学は賛成40%、どちらかといえば賛成26%、どちらかといえば反対15%、反対18%となった。

 賛成理由は「学力以外の観点を加えた総合的判断が望ましい」、「人物重視の選考を行うべき」などの声が上がった。反対理由は「不合格の際、一般入試に出遅れる」、「高校での面接指導の負担増には耐えかねる」などの声が出ている。

 全国の回答を集計すると、賛成が反対を大きく上回る結果となるが、地域別で見ると近畿の大学教職員は賛成とどちらかといえば賛成の合計が42%なのに対し、反対とどちらかといえば反対の合計が58%に達し、反対が賛成を上回った。

 北海道は高校、大学とも反対、どちらかといえば反対が1人もいなかったが、高校では近畿の34%、東海・北陸、東北の28%、大学では東海・北陸の36%、関東甲信越の31%、中国・四国の30%が反対かどちらかといえば反対と答え、地域差が目立っている。

 調査結果を受けて、河合塾教育研究開発本部 近藤治主席研究員は「今回の変更は、高校現場の意見も踏まえ、大学入学者選抜実施要項を遵守させる狙いがあると思われる。ただし、現時点でも大半の総合型・学校推薦型選抜で面接が課されており、面接必須化の影響を受けるのは一部の大学にとどまるだろう」とコメントしている。

参考:【河合塾 Kei-net plus】総合型・学校推薦型選抜での面接必須化 賛成7割も地域による差

大学ジャーナルオンライン編集部

大学ジャーナルオンライン編集部です。
大学や教育に対する知見・関心の高い編集スタッフにより記事執筆しています。