先進的な分野を取り入れた女子教育で知られる和洋女子大学。学生一人ひとりの「好き」に寄り添い、ウェルビーイングの向上に寄与できる人材を育ててきた。卒業後の学生は、社会でどのように活躍しているのだろう。また、和洋女子大学に向いているのは、どのような高校生なのだろうか。2026年度に新学長に就任した、熊谷優子学長に伺った。

地域のコミュニティで、リーダーシップを発揮してほしい
和洋女子大学の卒業生は、IT、航空、ホテル、外資系、公務員など多様な進路に進んでいる。なかには日本を飛び出し、海外で活躍している人も。就職実績も好調で、2025年度卒業生(2026年3月卒)の就職率は100%を達成している。公務員志望者向けの特別プログラムや、一部の学部学科で取得できる国家資格なども希望進路を実現する一助になった。大学院に進み、さらに専門性を高めている卒業生もいる。

学生一人ひとりが「好き」を起点に大学で自信をつけ、社会に羽ばたいていく姿を、熊谷学長も誇らしく感じているようだ。そして活躍の場は、ひとつの方向性に縛られなくてもいいと語る。
「卒業後はぜひ、学生一人ひとりに合った活躍をしていただきたいです。政府は女性の管理職比率を高めるという方針を出していますが、その点のみにこだわらなくてもよいと、私は思っています。管理職を目指すのももちろんよいのですが、地域のコミュニティのなかで多様な人々の意見を聞き、まとめる人になってもよいです。人々に共感し、本学で身につけたリーダーシップをさまざまな場面で発揮していただければと思います」
卒業後もいつでも戻ってこられる「ホーム」に
同大学での進路相談は、「進路支援センター」が担っていた。専属キャリアカウンセラーによる進路サポート、オンラインキャリア支援システムの提供など、充実した就職支援が持ち味だ。2026年度からは部署名を「キャリア支援課」に変更。卒業後も含め、サポートをさらに充実させていく。
キャリア支援課では、所属する学科ごとに担当カウンセラーを配置し、学生一人ひとりの個性や志望進路に合わせて進路を決定するまで支援
「在学中の学生だけでなく卒業生の支援にも力を入れていきます。就職したが違う道を選びたくなった、学び直しの機会がほしい、など卒業後も様々な悩みを抱えるかもしれません。そうした卒業生の支援を、より充実させていきたいです。
和洋女子大学で学んだ皆さんには、ぜひ大学をホームにしていただければと思います。困ったときは大学に相談すると新たな道が見えてくる。そういう場所になるよう、キャリア支援課でも力を入れていきます」
和洋女子大学は以前から、教員と学生の結びつきが強かった。卒業後も相談をするために教員のもとを訪れる人が多く見られたという。個人単位のつながりは残しつつ、さらに大学全体でも卒業生との窓口を強化していく。
「自分には何ができるのだろう」迷いを抱えている人を歓迎
5つの学部と9つの学科を有する和洋女子大学。家政、看護、AIなど、多種多様な分野の実学教育を展開している。だからこそ多くの高校生の興味に応えられる環境があると、熊谷学長は自信を見せた。
「人文学部ひとつをとっても、日本語について深く学ぶ、書道専攻や文化芸術専攻で芸術を学ぶなど、さまざまな興味に応えられます。国際学部ではビジネスに関する学びもできますし、家政学部では生活に根ざした専門性を身につけられるでしょう。こんな学びがしたいな、と思える学部学科があったら、ぜひ入学をめざしてほしいです」
しかし明確な興味や進路を見つけることは容易ではない。やりたいことがわからず、悩んでいる高校生もいるだろう。熊谷学長は、そんな人にこそ和洋女子大学を勧めたい、と述べた。
「自分には何ができるのだろう、と迷っている方にぜひ大学に来ていただきたいです。本学では教員が一人ひとりに丁寧に寄り添いますし、迷いながらも自分の『好き』を見つけていける環境があります」
学内の設備も、「好き」を見つけるきっかけになる。熊谷学長がとくに気に入っているのが図書館だ。市川市立図書館や千葉商科大学図書館からの蔵書の取り寄せも可能で、多くの資料に触れられる。椅子や机だけでなく、一部畳のエリアがあるのも特徴的だ。
「とても立派な図書館もあります。学生が自分の居場所を見つけられるような雰囲気なので、ぜひ活用してほしいです」
西館4階〜6階に広がる図書館は、蔵書数24万冊・座席数400席と広々として落ち着いた空間。一部、畳のエリアも用意されている
さらにキャンパス内には「和洋女子大学文化資料館」も設けられている。キャンパス正門で受付をすれば、学生以外も無料で入場が可能だ。資料館の理念は、「学生による“市民に向けたミュージアム”」。キャンパスがある国府台に関連する展示物や、大学所蔵の資料などを公開してきた。服飾造形学科の「卒業制作作品展」など、学生の成果を学外に伝える場でもある。
「常設展や企画展では、国府台の遺跡にちなんだ展示物や、本学が服飾に関する教育で集めてきた素材なども展示されます。学内にあるたくさんの資料も、『好き』を見つけるヒントになるでしょう」
キャンパス内にある「文化資料館」では、卒業制作作品展など多くの展示会が開催され、学外の方も入館できるようになっている
「面白そう」と思った授業に参加してほしい
4月から11月末にかけて定期的に開催されているオープンキャンパスも、入学前に大学の様子を知る機会のひとつだ。体験授業や各学科が開催するイベント、大学生との交流など、進学先選びの参考になる場が多い。

「各学科が工夫して学びの内容を紹介しているので、ぜひ一度足を運んでほしいです。先生方は特徴ある体験授業を用意しています。面白そうだと思った授業には、ぜひ参加してみてください。オープンキャンパスでの体験が、高校での学習のヒントになるかもしれません。また、保護者の皆様に本学の雰囲気を感じていただければ、大切なお子さまが安心して学び、成長できる大学であると思っていただけると、確信しています」
オープンキャンパスは事前予約制。各日程の約1ヶ月前から予約が始まるため、興味がある人は早めに申し込むとよいだろう。
「和洋女子大学に来たことがない方は、ぜひ一度いらしてください。きっと気に入る部分が見つかるはずです。本学の雰囲気や学びの様子を見たうえで、進学先として選んでいただければと思います」

和洋女子大学
熊谷優子 学長
東京大学農学生命研究科獣医学博士課程修了 博士(獣医学)
2009年4月~2011年3月 厚生労働省食品安全部食中毒被害情報管理室長
2012年4月~2015年3月 厚生労働省横浜検疫所中央情報管理官
2015年4月~2019年3月 国立感染症研究所国際協力室長
2019年4月~現在 和洋女子大学家政学部(学部長)
2026年4月~ 同大学学長
