世界の大学と競うために、大学版DXにも挑戦

2020年は、「大学とは何か」ということをこれほど突きつけられたことはなかったと思います。先の見通せない状況が、ある日突然、世界的規模で起こることが現実として突き付けられました。私たちが解決しなければならない社会課題は、ますます複雑化し、これまでの方法では解決が難しくなってきています。このような状況において、立命館の使命は、「地球市民として活躍できる人間の育成に努める」と立命館憲章に定めるとおり、時代と社会に真摯に向き合い、挑戦していく人材の育成にあると考えます。

本学は4月からは、感染症対策を講じてキャンパスを全面的に開放し、対面をベースに新しいキャンパス作りを始めます。ただ、単に以前に戻るのではありません。この1年近くの試行錯誤を通じて、有効性の確かめられたテクノロジー技術を使って、より高度なキャンパス、「誰もが、いつでもどこでも学び、学び合えるキャンパス」を整備したいと計画しています。

一般的に、授業をリアルかオンラインかの二項対立で捉える風潮があるのは事実ですが、この間、多くの大学ではオンライン教育の良さについても再確認してきました。事情があってキャンパスへ来ることのできない学生も、オンラインなら学べます。オンデマンド配信が充実すれば、受講した対面授業を何度でも復習できます。教える側も、他の教員がオープンにしている教材を参考に、自分の教え方を見直すこともできる。こうしたオンラインの良さをリアルと組み合わせた新しい学び方、学びのスタイル、あるいはこのような新しい教育の場、枠組みの提供を、われわれは立命館版のキャンパスDXと称し、4月以降、積極的に展開していきたいと考えています。

冒頭、大学とは知的創造活動の場だとお話しましたが、今後、国内、さらには海外の大学との激烈な競争が予想される中、それに本気で取り組んでいくところだけが残っていくのではないかと考えています。世界に目をやれば、東アジアだけでなくアフリカでも、海外で学びたいという若者はますます増えています。もちろん一朝一夕にできることではないかもしれませんが、研究力、探求力をなお一層高め、社会課題の解決に挑戦する人材の育成に力を入れることで、そんな彼らにも選ばれる大学を目指したいと思っています。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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