藤田医科大学臨床栄養学講座の飯塚勝美教授らの研究グループは、20代での「食べる速さ」が、その後の体重の推移と関連することを明らかにした。

 本研究グループは、2005年~2025年の健康診断データを用いて、20代時点の日本人約56万人を対象に5年以上(中央値6年)の追跡データを解析し、20代での自己申告による「食べる速さ」と、その後の体重推移との関係を調べた。

 その結果、肥満の期間が長い人ほど20代での早食いとの関連が強く、低体重の期間が長い人ほど20代での遅食いとの関連が強かった。この関連は、朝食欠食や就寝時食事で調整した場合も同様に認められた。

 さらに、5年以上の観察期間を通じて早食い・遅食いの習慣が維持された割合を調べたところ、20代で早食いだった人の約7割、遅食いだった人の約6割が、同じ食べる速さの習慣を維持していた。また、早食いの人では肥満が、遅食いの人では低体重が持続しやすい傾向が認められた。

 これらの結果から、20代の食べる速さの習慣が、その後の肥満・低体重の形成や持続に関与する可能性が示唆された。食事の速さは介入によって改善できる余地があることから、食べる速さを見直すことが、将来の肥満や低体重の予防・改善につながる可能性があるという。

 ただし、本研究で用いた「食べる速さ」は自己申告に基づいており、実際の食事の速さをどの程度反映しているかには課題がある。そのため、研究グループは現在、テスト食を用いた食事の速さと普段の食事の速さを比較する研究も進めている。

 本研究成果は、肥満や低体重の人に対する食事指導において、食べる速さに着目することの有用性を示すものであり、今後の食事指導に役立つことが期待される。

論文情報:【Nutrients】Self-Reported Eating Speed Is Dose-Dependently and Bidirectionally Associated with Long-Term Underweight- and Obesity-Related Weight-History Groups

藤田医科大学

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