藤田医科大学の研究グループは、日本の若年女性にみられる低体重について、長期的な体重(BMI)の推移を解析し、その軌跡に複数のパターンが存在することを明らかにした。
日本では、「シンデレラ体重」と俗に呼ばれる若い女性の低体重の頻度が高いことが知られている。低体重は低栄養や骨粗鬆症、不妊、月経異常などの健康リスクと関連するが、低体重状態がどの程度持続するかによって、治療の必要性は異なる可能性がある。
そこで本研究では、2003年から2025年に藤田医科大学病院で健康診断を受けた同大学の教職員のうち、20代で一度でも低体重を経験したことがある女性883人を対象に、低体重の推移を縦断的に分析した。
その結果、短期的な指標(年度ごとの推移)と長期的な指標(状態の占有率、Aalen–Johansen推定量、カプランマイヤー法)による解析を比較すると、低体重維持率に大きな差がみられた。このことから、低体重状態は必ずしも固定的ではなく、低体重と正常体重の間を行き来するケースが多いことがわかった。
また、低体重女性のBMIは18~19に集中しており、20代では正常体重から低体重への移行が多い一方、30代後半では低体重から正常体重への移行が増えていた。
体重推移のパターンは「持続型」「中等度型」「間欠型」「一過性型」の4群に分類された。このうち、30代以降も低体重が続く「持続型」は全体の約4割にとどまり、残りの約6割は最終的に正常体重へ移行していた。「持続型」の特徴としては、BMIが17.5前後と低い傾向が確認された。
本研究により、若年女性の低体重は一様ではなく、異なる軌跡をたどることが示された。今後は、縦断的に評価したこれらの低体重サブグループと骨折や月経異常などの健康リスクとの関連を明らかにすることで、よりリスクの高い集団の特定につながることが期待される。
