2017年3月に卒業予定の大学生の就職内定率が10月1日時点で71.2%に達し、19年ぶりの高水準になっていることが、文部科学省と厚生労働省の調査で分かった。改善は2年ぶりで、1998年3月卒の76.3%以来、19年ぶりの高水準。景気回復で企業の採用意欲が高く、売り手市場が続いているとみられる。

 調査は全国の大学、短期大学、高等専門学校、専修学校専門課程112校から6,250人を抽出して実施した。うち、大学生は62校の4,770人。
それによると、大学生の内定率は71.2%(前年同期比4.7ポイント増)、短大生41.6%(同8.4ポイント増)、高専生95.7%(同1.4ポイント増)、専修学校生53.8%(同5.6ポイント増)と、いずれも前年同期を上回った。

 大学生の男女別では、男子が69.3%(同3.5ポイント増)、女子が73.6%(同6.4ポイント増)。女子は過去最高を記録している。文理別では、文系が71.4%(同5.5ポイント増)、理系が70.7%(同1.5ポイント増)となった。就職を望む大学生の割合を示す就職希望率も79.7%(同1.0ポイント増)で、過去最高だった前年を更新している。

 地区別では、関東(79.7%)、近畿(75.6%)、北海道・東北(68.5%)、中部(66.3%)、九州(61.6%)が前年同期を上回ったが、中国・四国(45.0%)は前年同期に及ばなかった。

 内定率上昇の理由としては、景気回復のほか、女性活躍推進法施行に伴い、女性の採用が活発化したことや、採用面接の解禁時期が8月から6月に前倒しされたことなどが挙げられている。

参考:【文部科学省】平成28年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(10月1日現在)

大学ジャーナルオンライン編集部

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