文部科学省は、医学生や歯学生が卒業までに身に着けておくべき診療能力の目標などを示した医学、歯学それぞれのモデル・コア・カリキュラムを改訂した。科学技術の進歩など医学や歯学を取り巻く環境の変化を考慮して資質や能力に改訂を加えるとともに、学修目標を再編成している。

 文科省によると、医学教育モデル・コア・カリキュラムは医師に求められる資質や能力を少子高齢化がさらに進み、AI(人工知能)など科学技術が大きく進歩した20年後を想定し、科学技術を使いこなして診療に当たることができる内容に改めた。

 さらに、医師養成に関係する制度改正や医師国家試験、医師教育の国際標準との整合を図ったほか、診療参加型臨床実習の推進、文書の電子化などを盛り込んでいる。

 歯学教育モデル・コア・カリキュラムは将来求められる歯科医師像を明確に示したうえで、超高齢化社会への対応や歯科診療現場での感染症対策など社会的ニーズに合わせた学修目標へ見直すと同時に、診療参加型臨床実習の充実を盛り込み、学修目標の総量適正化を進めた。

 医学教育モデル・コア・カリキュラム、歯学教育モデル・コア・カリキュラムとも2001年の策定以来、今回が4回目の改訂。2021年から大学教員ら学識経験者による有識者会議を開いて改訂内容を検討していた。

参考:【文部科学省】医学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)、歯学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)の公表について

大学ジャーナルオンライン編集部

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