横浜国立大学大学院工学研究院の杉本千佳准教授と情報システムのDTSは、受験生(中学生、高校生)の受験勉強中の学習コンディションを可視化し、AI(人工知能)が最適な支援をするモデル開発に着手する。体調不良やメンタル不調で本来の力を発揮できない状態を見抜き、適切な休息提案や学習負荷の調整をする。
研究グループは健康問題に起因して本来発揮できるパフォーマンスが低下している状態を表す「プレゼンティーズム」の考え方を教育の場面に応用し、受験生本人のアンケート調査とウェアラブルデバイスのセンサーデータを基に算出される睡眠、活動、ストレス、集中度などを示す客観指標を組み合わせ、受験生の学習コンディションに影響する要因を分析して保護者や学習塾・予備校講師が簡単に気づけるよう学習コンディションを可視化する。
そのうえで、個々の受験生の学習コンディションを継続して把握し、一人ひとりに見合ったサポートを提供する。これにより、心身のコンディションを調整し、本来に力を発揮できるようにする。
教育分野では今、AIやデータ活用で一人ひとりに応じた学びの最適化が期待されている。そこには成績や学習時間だけでなく、心身の状態が反映された学習コンディションも含まれる。横浜国立大学とDTSは受験生が体調不良やメンタル不調を一人で抱え込まず、周囲の支援を受けながら前向きに学習できる環境づくりを念頭に置いている。
杉本准教授は「生体データ利活用の知見とDTSの社会実装力を掛け合わせ、個別最適化教育に向けたデータ活用モデルを提示したい」とコメントした。
