文部科学省は全国で深刻さを増す教員の成り手不足解消に向け、大学や民間企業などと連携した教師人材の確保強化推進事業の公募を始めた。マッチングシステムの構築や広報発信・研修実施、合同成果報告の3事業を公募するもので、採択事業者に実施経費などを支援する。

 文科省によると、マッチングシステム構築事業は臨時講師や非常勤スタッフを募集するとともに、学校側のニーズを集約してマッチングすることができるシステムを構築する。

 広報発信・研修実施事業は大学や民間企業、PTAなどと連携して教職の魅力を発信するほか、元教師や企業の退職者、スポーツ選手、芸術家らを対象に臨時講師のなり手を募集する。さらに、民間企業などから学校現場へ期限付きで職員派遣の可能性を探り、教職に就く人へ十分な研修を施す。合同成果報告事業は複数の都道府県、政令指定都市教育委員会、教師の任命権を持つ人事協議会などが連携し、地域ブロックごとにマッチングシステム構築事業と広報発信・研修実施事業の成果について報告会を開く。

 公募期間は2月末まで。文科省は15日、オンラインで説明会を開き、応募を呼び掛ける。説明会への参加には文科省ホームページから事前登録が必要となる。

 教員は長い勤務時間や業務の拡大が問題となり、全国的になり手不足が深刻さを増している。人手不足で複数の業務をかけ持ちしなければならず、学校現場からは悲鳴が上がっている。

参考:【文部科学省】大学・民間企業等と連携した教師人材の確保強化推進事業について

大学ジャーナルオンライン編集部

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