2019年4月から約1ヵ月間、中京大学工学部メディア工学科宮田義郎教授による授業「メディアとグローバル社会」で工学部学生35人と香港理工大学デザイン学科の学生60人が協同プロジェクトを実施した。
このプロジェクトは持続可能なもの作りの学習環境を構築することを目的として、2015年に始まった。5回目を迎える今回は「とよた100年の森構想」に取り組む豊田市を舞台に、両大学合同チームとして約10名ずつ6チームに分かれ、「木」と「竹」という自然資源に焦点を当て、森でのフィールドワークや豊田市内での木材資源、竹資源活用について体験・調査・制作を行った。
また、初めての試みとして、フィールドワークだけでなくイベントも開催。豊田市内のデパート「松坂屋」で、豊田産の杉材を使って制作した成果を展示し、訪れた親子に、簡単で楽しい手作り体験を提供した。
参加した鈴木真帆さん(工学部メディア工学科2年)は、「言葉の壁や文化の違いはありましたが、子どもでも安全に利用するにはどうしたら良いかなど、楽しく話し合うことができました」、福島雅貴さん(同学部学科3年)は「授業単位で海外の大学と交流することで英語を使ったコミュニケーションにチャレンジできるところがこの授業の魅力。フィールドワークを行うことで普段知り得ない地域資源の知識や使われ方を知り、地域資源の魅力やものづくりに対する価値観を共有することができた」とコメント。
宮田教授は、「フィールドワークでは現場の人々から、地域の自然資源の価値とそれを活かす知恵を学びました。それを体験・展示会で一般の人にいかに伝えるかを試行錯誤する中で、香港と日本の学生たちは、言葉だけでは伝わらない価値観や社会観を共有することができ、それが成長につながったと思います。この体験を活かして持続可能な物作りに貢献してくれる事を期待します」と新たな試みの成功を語った。
参考:【中京大学】工学部メディア工学科宮田教授 授業「メディアとグローバル社会」で香港理工大学デザイン学科の学生らと協同プロジェクト