大学や短期大学、学部など設置、増設などの認可を受けた学校法人の計画実施や経営状況の調査で、一部に計画変更の手続きを怠ったり、監事の出席なしに理事会や評議員会を開いたりするなど、是正が必要な事案があったことが分かった。改善すべき点は各学校法人に通知する。

 調査は大学設置・学校法人審議会の学校法人分科会が毎年、実施しているもので、2016年度の対象は全国133法人。設置学部が完成年次を迎えるなどした9法人について実地調査、特例によって医学部を増設した1法人を面接調査したほか、残りについては書類調査を実施した。

 それによると、全体としてはおおむね設置計画が順調に進んでいたが、一部には認可以降に付された改善意見を履行していない例があった。年次計画の実施状況では追加工事で計画変更が必要なのに手続きをしていない例が見られた。
経営状況では評議員数が理事数の2倍を超えていない例があったほか、監事が出席しないまま理事会や評議員会を開催するケースが確認された。財務面では、定員割れなどから収支が継続してマイナスになっている例が多くあった。

 法令違反や著しく不適切な状況に関しては、是正意見を送り、早急に改善させる。設置計画に基づいた整備がなされていない場合は、改善意見を通知する。

参考:【文部科学省】大学等設置に係る寄附行為(変更)認可後の財政状況及び施設等整備状況調査結果について(平成28年度)

大学ジャーナルオンライン編集部

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