イギリスの高等教育専門誌、Times Higher Educationによる「THE Awards Asia 2023」が2023年6月21日に発表され、東京理科大学の複合的な学生相談体制を構築した取り組みが「学生支援部門」でアワードを受賞した。学生支援部門での受賞は、日本の大学で東京理科大学が初。

 THE Awards Asiaは、アジアの大学におけるベスト・プラクティスを表彰するもので、今回が5回目の開催となる。従来の大学ランキングが学生数や被引用論文数など、所定のデータに基づきランクづけされるのに対し、THE Awards Asiaは、取り組み内容そのものに着目し、それが社会に与えるインパクトの大きさを重視。今回は20以上の国と地域を代表する220以上の教育機関から約700件の応募があり、教育・学習戦略部門では香港大学 (香港・THE世界大学ランキング31位) 、組織の活性化部門では蔚山科学技術大学校 (UNIST) (韓国・THE世界大学ランキング174位) など、アジアの名だたる大学が各部門で受賞した。

 東京理科大学は、学生数2万人を擁する大規模大学でありながら、学習にキャッチアップできない学生が出ることがないよう、きめ細かい支援を行っていることが受賞につながった。学科ごとに担当教員を定めた学習支援・キャリア支援だけでなく、ピアサポートやメンタルサポートなど、異なる側面からのサポートそれぞれが連携することで、個人がどこで困難に遭遇しているかを特定するきめ細かい支援体制を整備していることなどが、審査員から評価された。

 東京理科大学の樋上賀一常務理事 (経営企画担当)は今回の受賞について 「これまでも、国内大学随一とされる就職力など、手厚いキャリア支援を始めとした本学の学生支援体制は高い評価を得てきました。コロナ禍で学習環境が大きく変化し、従来の支援体制では届かない層が出てくる中でも、本学ではオンラインと対面を組み合わせた支援を取り入れ、また、有志の学生の協力を得るなど、多方面からの支援体制を築き上げています。こうした現場の教職員ひとりひとりの尽力が評価され、今般、アジアの大学でのベスト・プラクティスとして賞をいただけたのだと思っております」とコメントした。

参考:【東京理科大学】本学が日本の大学で初めてTHE Awards Asia 「学生支援部門」を受賞 

東京理科大学

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東京理科大学は、1881年に「東京物理学講習所」として創立され、140年以上の歴史を経て、4キャンパス7学部33学科、7研究科30専攻を擁する、理工系総合大学に発展。「理学の普及を以て国運発展の基礎とする」という建学の精神と、真に実力を身につけた学生を卒業させ[…]

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