2025年9月22日、熊本県の木村敬知事、熊本県立大学の黒田忠広理事長、堤裕昭学長は熊本県庁で記者会見し、熊本県立大学への半導体学部(仮称)新設構想を明らかにした。TSMC(台湾積体電路製造)の第二工場着工などで不足する半導体人材を育成するのが狙い。熊本県は2027年4月の開設を目標として、最短で2026年3月末に文部科学省へ設置の認可申請をする計画。

 熊本県によると、半導体学部には半導体学科(仮称)を置き、入学定員60人。総合管理学部の入学定員を280人から220人に削減し、大学自体の入学定員を変えずに新設する。熊本市東区の月出キャンパスに学部棟を新設、開設3年目の2029年度から使用する。

 カリキュラムは3つの履修モデルを設定し、AI(人工知能)を中心とした半導体応用部門、半導体エレクトロニクス分野、半導体の材料物性、製造工程、製造装置、のそれぞれに深い知見を持つ人材を育成する。

 熊本県では、2021年11月に世界的半導体メーカーのTSMCが日本で初めての工場を熊本に建設することが決定後、今後の産業振興施策の方針となる「くまもと半導体産業推進ビジョン」や、阿蘇くまもと空港及び空港周辺地域の更なる活性化に向けて「新大空港構想」を策定。このようなビジョンや構想で示した熊本県が目指す理想の姿を実現するための有効な施策として「くまもとサイエンスパーク」を構想し、セミコンテクノパーク近隣エリアを中核拠点とする「分散型サイエンスパーク」を目指すとしている。

 「くまもとサイエンスパーク」の5つの矢として、①半導体関連企業や半導体を使うユーザー企業の集積、②新たな産学官連携拠点「イノベーション創発エリア」の整備 、③「パークマネジメント法人」の設立、④半導体人材育成に特化した大学・研究機関の誘致、⑤学生・企業・研究者が共同で利用できる施設の整備が設定されており、熊本県立大学が構想している半導体学部は、その一翼を担うことになる。

 学科名・プログラム名等に「半導体」が含まれる大学には、熊本大学 工学部半導体デバイス工学課程、千葉工業大学 工学部宇宙・半導体工学科、福岡工業大学 半導体エキスパート育成プログラムなどがあるが、学部名として「半導体」を使用するは熊本県立大学が日本初となる。

参考:【熊本県】熊本県立大学における半導体関連人材育成に係る共同記者会見(PDF)

熊本県立大学

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